車椅子利用者が飲食店を訪れる際,目的地にて車椅子が支障なく利用できるかという情報を知ることが必要となる.このようなアクセシビリティ情報をいかにして入手しているのかを調査するため,本研究ではまず7名の車椅子利用者にインタビューを行った.結果,飲食店口コミサイトにおける外観写真をよく利用していることがわかった.本研究ではさらに,車椅子利用者がアクセシビリティ情報の判断に有用だと感じたレストランの写真を収集・分析し,それらの特徴について整理を行った.本稿ではインタビュー調査の結果とともに,収集した写真の分析結果を報告し,これらの知見が車椅子アクセシビリティの向上を目指すユビキタス・モバイルシステムにどのように応用できるかを議論する.
宮崎章太,矢谷浩司.「車椅子アクセシビリティ情報収集における飲食店の外観写真の有用性」第53回報処理学会UBI研究会,2017年3月.(paper)