
要約ノート作成は理解を深める一方で,心理的コストの高さやモチベーションの維持が課題となる.本研究ではGPT-4を用いたシステムを開発し,「説明」または「質問」を提示する介入の効果を3群間比較実験によって要約ノート作成に対する効果を検証した .実験の結果,説明群においてノート作成中の文字数の変化量に有意な増加が確認されたが ,ノートの質やテスト成績については群間で有意な差は認められなかった .定性的には,アシスタントが見落としの防止や安心感の提供に寄与する一方で ,既述内容の再提示による集中の阻害や,AIが提示した箇所のみに意識が向くといった依存性の課題が明らかとなった.
香取浩紀,矢谷浩司,楊期蘭.2025.授業後の要約ノート作成支援アシスタントの設計と評価.情報処理学会全国大会,2025年3月.(paper) 学生奨励賞受賞