布特有の触覚特性を活用することで,布インタフェースにおいてアイズフリーやアフォーダンスを実現する手法が研究されている.先行研究では形状や輪郭の凹凸などにより触覚を変化させていたが,同時に外観も変化していた.しかし,外観はインタフェースの機能も示すなど,必ずしも触覚のために自由に変えられるものではない.そこで本研究では,刺繍の縫い方の違いによって,外観や形状に依存せずに触覚特性を変化させる手法を提案する.まずは様々な刺繍の縫い方から触覚に影響を及ぼしうる縫い方を絞り込み,縫い方のデザインスペースを定義する.その中から26種類の刺繍を用いてユーザ実験を行い,縫い方と触覚知覚の関係を明らかにする.また,縫い方ごとの外観類似性のユーザ実験も行い,外観に依存しない触覚の設計手法を提案する.

 

篠田 和宏,マラクリヤ シルバン,亀﨑 允啓,矢谷 浩司.刺繍の縫い方の違いによる触覚特性の変化.情報処理学会UBI研究会,2025年11月.(paper)